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このストーリーは、私のコンサルティング実例を記事にしたものです。
今回は、店のレジから頻繁にお金を持ち出す経営者の問題を取り上げます。
三重県K市に大型居酒屋と外国人パブとクラブを経営する女性経営者が、売上アップの相談に来社した。
チョット肥満過ぎる50代の女性だが、とてもクラブの経営者とは思えない普通の身なりである。同伴してきた20代の女性がいたが、彼女が娘であった。
彼女の相談は、最近売上が著しく低下していて不安でたまらない。と言うことであった。
「それで、帳簿はつけていますか?」
「いえ、会計士と事務員に任せているんですが!」
「なぜ売上が落ちていると思いますか?」
「最近、板前さんたちが言うことを聞いてくれないんですよ」
すると、そばにいた娘が、
「それはママが原因でしょう!」なんとも冷たくその経営者に向かって言うのである。
「ほう、どうしてですか」
娘が私に訴えたのである。
「先生!恥ずかしいのですが、何でもお話しなくては分ってもらえないのでお話します」
「ええ、何でもお話ください!心配は無用ですよ。何処にも洩らす事はないですから」
「実は、うちのママは、全部の店のレジから毎日お金を抜いていくんですよ」
「え、どうしてそんな事をするんですか?」
「先生!うちの従業員は、売上が多いと私が儲かっている、儲かっていると言って、お金が足らなくても、本気にしてくれないんですよ」
「ですから、毎日抜いたお金をためておいて支払いに回しているんです」
「ママさん!そんなことをしても同じ事ではないんですか」
「私は、給料と言うものがありませんから、そのお金からお父さんとの生活日を取っているんですが・・・」
こんどは、娘が、
「ママがそんな考えだから、みんなママはお金を沢山持っていると言うんじゃない!」
「だって、店のお金を全部銀行に入れられたら、返済金を引かれて支払いも出来ないじゃない。お前も少しは考えてよ!」
こうして、親子の言い争いが始まってしまったのである。
相当、複雑な問題がこの会社には起こっているに違いない。コンサルを引き受けるとすれば、相当覚悟をしなければならないことを感じたのであった。
「先生!私は、先生の経営者塾に参加させてもらえないでしょうか?」
娘の方がいきなり言い出してきたのである。
「それは結構ですけど」
「うちの店は、誰も経営について詳しい人が居ないんです。だから、全て回りの人たちに振り回されて、言うなりになっているんです。そして、ママは自分のことばかり考えているものですから、従業員からはいつも怒られてばかりです」
「そうですか!一度、お店のほうへ行かせて頂きますので、それからどうするか決めましょう」
こう言って、二人を帰した。しかし、何となく嫌な胸騒ぎがしていたのであった。
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