SRSホールディングスが京樽を子会社化へ

SRSホールディングスは2026年8月7日、FOOD & LIFE COMPANIESの連結子会社である京樽の全株式を取得し、子会社化する契約を締結したと発表した。対象にはテイクアウトすし専門店の京樽や回転寿司みさきなどが含まれ、SRSグループに新たなブランドと店舗網が加わることになる。

2026年の外食M&Aは最多水準

M&A Onlineの8月18日時点の集計では、外食・フードサービス分野のM&Aは年初から33件となり、前年の年間最多34件にほぼ並んだ。日本M&Aセンターの業界ニュースでも、京樽のほかWDIによるTim Ho Wan関連取引、台湾ラーメン事業の譲受など複数案件が確認できる。

背景には、原材料高、人手不足、店舗投資額上昇によってゼロからブランドを作り、店舗網を構築するコストが高くなっていることがある。既に知名度、顧客、店舗、人材、仕入れ網を持つ企業を取得する方が短期間で事業規模を拡大できる場合がある。

フランチャイズも資本効率を高める手段

サイプレス・ホールディングスは8月19日、炭火焼鳥・銀座惣菜店のFC展開を本格始動し、第1号のFC提携企業を発表した。直営店だけで全国展開する場合、本部が店舗ごとの内装費、人件費、家賃保証などを負担する必要があるが、FCモデルでは加盟店の資本を活用して拡大できる。

M&AもFCも成功が保証されるわけではない

既存ブランドを買えば自動的に利益が増えるわけではない。ブランド価値、店舗別採算、賃貸借契約、人材、設備更新、簿外債務などを確認する必要がある。FCでも、加盟店が利益を確保できなければ出店が止まり、閉店が増える。ロイヤルティ収入だけでなく加盟店の投資回収まで考えたモデルが必要だ。

中小飲食企業にも事業承継という選択肢

経営者が高齢になった店舗や、料理と顧客はあるが後継者がいない店舗では、閉店以外に事業譲渡という方法がある。買い手側にとっても、厨房設備やスタッフ、営業許可に必要なノウハウ、地域顧客を引き継げる可能性がある。

2026年の外食業界では、店舗を一つずつ作る成長だけでなく、買収、事業譲受、FCという複数の拡大方法が存在感を増している。経営者には自社ですべてを抱える発想から、他社の資本やブランドを活用する発想への転換も求められている。

参考・出典