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「月見」が外食各社の大型商戦に―マクドナルドとKFCに見る季節メニュー開発の強さ

マクドナルドは月見35周年、新作を含む8商品

日本マクドナルドは2026年9月2日から、定番の月見バーガー、チーズ月見に加え、新商品の炙り牛すき焼き風月見など計8商品を期間限定で販売している。2026年は月見バーガー35周年に当たり、バーガーだけでなくパイ、シェイク、ナゲットソースまで同一テーマで展開する。単品の新商品ではなく、季節そのものを売場全体の企画にしている点が特徴だ。

KFCも8月26日から月見シリーズ

日本KFCも8月26日から、とろ~り月見シリーズを全国で数量限定販売した。定番商品に加え、新しい和風カツバーガーや全国販売となる大型商品を投入し、動画やテレビCMも同時展開している。複数の大手チェーンが同じ季節テーマを採用するのは、月見という言葉が消費者に秋の到来を伝える分かりやすい記号になっているためだ。

季節商品は新規顧客だけでなく再来店を作る

期間限定商品の大きな役割は、既存客に再び来店する理由を与えることである。定番メニューだけでは顧客が店舗を知り尽くし、来店頻度が固定化しやすい。そこに毎月または季節ごとの新商品を入れることで、以前来店した顧客にも新しい選択肢を提示できる。

ただし小規模店が大手と同じように多数の商品を開発する必要はない。むしろ一つのベース食材から複数商品を展開する方が在庫管理しやすい。例えば秋ならキノコ、サツマイモ、栗、秋鮭など一つの季節食材を決め、前菜、メイン、デザートの一部に展開すれば仕入れ効率を維持しながら季節感を作れる。

復刻と新作を組み合わせる

両社の企画で参考になるのは、すべてを新商品にしていないことだ。過去に支持された定番を残しながら一部を新作にすることで、既存ファンの安心感と新鮮さを両立している。個店でも人気メニューを毎年同じ季節に復活させれば、それ自体がブランド資産になる可能性がある。

商品開発ではオペレーションまで設計する

新商品が売れても、調理工程が複雑になり提供時間が伸びれば店舗全体の生産性は落ちる。開発段階では食材原価だけでなく、仕込み時間、調理時間、必要設備、廃棄率、スタッフ教育まで確認する必要がある。特に人手不足の現在は、既存食材や既存調理機器を活用できるメニューほど導入しやすい。

2026年秋の月見商戦は、季節限定という手法が単なる新商品販売ではなく、広告、再来店、客単価向上を一つにまとめるマーケティング装置になっていることを示している。

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