外食業の特定技能申請で審査運用に注意

出入国在留管理庁は2026年8月10日、特定技能1号の外食業分野について在留諸申請の審査状況を更新した。在留資格認定証明書交付申請、いわゆる海外採用のCOEについては、在留資格変更許可申請を優先して処理し、毎月の在留者数と受入れ見込数を踏まえて交付可能な場合に受付日順で処理している。8月10日時点で示された対象は2026年1月5日受付分までだった。

国内の在留資格変更についても申請経路によって扱いが異なる。技能実習の医療・福祉施設給食製造作業からの変更、特定活動からの移行、外食分野内の転職などで審査状況が区分されている。

「採用決定=入社確定」ではない

海外人材採用では、面接合格後に雇用契約、必要書類収集、COE申請、査証、現地出国手続などが続く。今回のように審査処理が通常と異なる局面では、面接時点で入社日を確定させることは難しい。

企業が店舗の欠員日を基準に「3カ月後に必ず来日」と約束すると、審査状況によってはシフト計画が崩れる。外国人本人にも退職、住居、渡航準備があるため、確定情報と予定を明確に分けて説明する必要がある。

国内転職人材の採用も資格確認が必要

日本国内ですでに特定技能外食として働いている外国人を採用する場合、海外採用より早く採用できる可能性がある。しかし、転職自由だから即日働けるという意味ではない。新たな受入れ機関や雇用契約に応じた在留手続、届出、支援体制などを確認する必要がある。

在留カードだけを見て採用判断せず、現在の分野、在留期限、資格取得経路、退職日、従事予定業務などを確認するべきだ。

外食業では業務内容の一致も重要

特定技能の外食業で認められる業務と、本人が実際に担当する仕事が一致していなければならない。採用後に全く別事業へ配置する、契約と違う勤務先で恒常的に働かせる、といった運用は避ける必要がある。

企業は求人票、雇用条件書、申請書、店舗での実際の仕事内容を統一し、人事と現場責任者が同じ情報を共有する仕組みを持つべきだ。

採用戦略を一国・一経路に依存しない

人手不足が深刻でも、入管手続は店舗都合だけで短縮できない。海外からの新規採用、国内転職者、留学生からの資格変更、日本人・永住者等の採用を組み合わせ、採用チャネルを分散することが必要になる。

特定技能制度ページは2026年9月4日にも分野別受入れ見込数などが更新されている。外食企業は紹介会社からの情報だけでなく、入管庁の公式情報を定期的に確認し、採用予定日を更新する運用が不可欠だ。

参考・出典