資さんうどん、東京都内5店舗目を葛飾区に開業
北九州発祥の「資さんうどん」を運営する株式会社資さんは、2026年9月7日午前8時、東京都葛飾区に「資さんうどん 奥戸店」をグランドオープンする。会社発表によれば同店は東京都内5店舗目、ブランド全体では118店舗目となる。注目されるのは、これまで「ジョナサン奥戸店」として営業していた場所を活用し、24時間営業のうどん店へ転換する点だ。
外食チェーンの出店では、新築店舗だけでなく既存飲食店物件を転用する手法が重要になっている。給排水、厨房排気、電気容量、客席、駐車場といった飲食店向け設備を一定程度活用できれば、完全な新築に比べ開業までの期間や工事負担を抑えられる可能性がある。
地方発ブランドが東京へ進出する意味
全国チェーンの店舗網を見ると、人口密度の高い首都圏は売上機会が大きい一方、家賃、人件費、求人競争も厳しい。地方で確立したブランドが東京で成功するためには、単に同じメニューを持ってくるだけでは足りない。「北九州のソウルフード」という地域性や看板商品を明確にし、初回来店の理由を作る必要がある。
ゼンショーホールディングスなど大手外食各社も全国各地で継続的に新店を開業しており、外食市場では出店余地そのものがなくなったわけではない。むしろ採算の合う商圏と物件を選別しながら、既存店跡地や居抜き物件を利用して効率的に店舗網を拡大する動きが重要になっている。
新規出店で重要になる三つの条件
- 商圏との適合:ブランド知名度だけでなく、家族客、深夜需要、交通量を確認する
- 既存設備の活用:厨房や駐車場を転用できる物件は初期投資削減につながる
- 地域性の明確化:全国どこでも同じではなく、来店する理由を商品とストーリーで作る
出店数より「1店舗目の再現性」が問われる
外食企業にとって新規出店は成長の基本だが、人手不足と建築・設備費の上昇下では、店舗数を増やすこと自体が目的になれば危険である。売上予測だけでなく、人員配置、設備投資額、賃料、デリバリー需要、深夜営業の採算まで含めたモデルが必要だ。資さんうどんの東京展開は、地方発の強いブランドが既存物件を活用しながら首都圏で店舗網を構築する事例として、今後も注目される。
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