飲食店検索の入口はGoogleが大きな存在に

イクシアスが2026年8月に公表した飲食店選びに関する調査では、飲食店を探す際に利用する情報源としてGoogle検索が64.7%で最多となり、食べログ43.7%、Googleマップの飲食店情報38.3%が続いた。また、レビューサイトやGoogleマップの口コミ点数を「とても参考にする」「やや参考にする」と答えた割合は合計49.3%だった。口コミの星だけでは決まらないが、オンライン情報が来店判断の主要材料であることは変わらない。

口コミは点数より「自分と似た客の体験」を読む

飲食店利用者は、星4.2か4.0かという数値だけではなく、「子連れでも入りやすい」「料理提供が早い」「一人でも入りやすい」「英語メニューがある」といった具体的な口コミを読む。店側は平均点を上げることだけを目標にするのではなく、実際の利用場面が伝わる情報を蓄積することが重要になる。

Googleマップ情報の未更新は機会損失

営業時間、定休日、メニュー、電話番号、写真が古いと、検索結果で見つかっても来店につながらない。特に祝日営業、ランチ終了時間、予約可否などは顧客が来店直前に確認する情報だ。店舗側はGoogleビジネスプロフィールを月1回更新するのではなく、営業時間変更や新メニューが決まった時点で更新する運用を作る必要がある。

口コミ返信は「投稿者」以外も読んでいる

低評価の口コミへ感情的に反論すると、投稿者だけでなく将来の顧客にも悪印象を与える。事実関係を確認し、問題があれば改善方針を簡潔に示す。一方、事実と異なる内容については丁寧に説明することが必要だ。口コミ返信はクレーム処理ではなく、検索結果を見ている潜在顧客への公開接客と考えた方がよい。

SNSとGoogleの役割は異なる

InstagramやTikTokは「まだ店を決めていない人」に料理や雰囲気を発見してもらう力がある。一方、Google検索やマップは、店名、地域、料理ジャンルなど具体的な目的を持った顧客が使うことが多い。したがってSNS投稿だけを増やしても、検索時の店舗情報が整っていなければ予約や来店を取り逃す。SNSは認知、Googleは来店直前の意思決定という役割分担で管理すると分かりやすい。

口コミ施策は店舗改善とセットで

口コミ投稿を増やすことだけを目的にせず、低評価の理由を分類することが重要だ。料理、待ち時間、接客、清潔さ、価格、予約の六つ程度に分類し、月次で傾向を見る。複数人が「提供が遅い」と書いているなら、広報ではなく厨房改善の問題である。2026年の口コミ対策は、星の数を操作する発想から、顧客の声を店舗運営データとして利用する段階へ進んでいる。