結論:布製品はデザイン決定前に防炎対象か確認する
飲食店のカーテンやカーペットをインテリア性だけで選ぶと、施工直前に防炎性能の問題が判明することがあります。消防庁は不特定多数の人が出入りする一定の防火対象物等について、消防法に基づきカーテン、じゅうたん等に一定の防炎性能を有する防炎物品の使用を求めています。
対象となり得る物品
東京消防庁が案内する防炎対象物品にはカーテン、布製ブラインド、暗幕、じゅうたん等が含まれます。じゅうたん等には複数の種類があり、展示用合板なども対象として挙げられています。店舗用途、建物条件、設置場所によって確認が必要なため、所轄消防署や専門業者へ事前確認します。
「難燃っぽい素材」と防炎物品は別
外観から防炎性能を判断することはできません。東京消防庁は、防炎性能を有する防炎物品には防炎表示が付されることを案内しています。発注時には単に「燃えにくい素材」という説明だけでなく、防炎表示を確認できる製品かを確認します。
クリーニング後にも注意
防炎物品は洗濯やクリーニングとの関係も確認が必要です。東京消防庁も防炎表示について、種類によって洗濯性能が異なり、再度防炎処理が必要になる場合があると注意喚起しています。カーテンの定期クリーニングを行う店舗では維持管理方法まで記録します。
造作ソファとカーテンを混同しない
店舗には張地、カーテン、ロールスクリーン、カーペット、装飾布など多様な布材料があります。すべてを同じ法的区分として扱うのではなく、それぞれが防炎対象物品に該当するか確認することが重要です。
発注時に残す資料
- 製品名とメーカー
- 品番、色番号
- 防炎表示・性能に関する資料
- 施工場所
- クリーニング方法
- 交換時に必要な条件
実務チェックポイント
設計段階で消防協議を行い、対象物品を一覧化してから発注すると手戻りを減らせます。海外製品や一点物を採用する場合は、日本で必要な性能確認ができるかを早い段階で調べます。納品後はタグや証明資料を廃棄せず、竣工資料として保存しておくと改装や消防検査時に確認しやすくなります。
防炎対応は「最後に証明書を集める作業」ではありません。素材選定時点から法令確認を組み込み、デザイン、清掃、維持管理まで一体で決定することが安全な店舗づくりにつながります。
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