今年の「月見」は全8商品
日本マクドナルドは2026年9月2日から、定番の月見バーガー、チーズ月見に加え、新商品の「炙り牛すき焼き風月見」「チーズチーズ倍月見」などを含む全8商品を期間限定で発売した。月見バーガーは今年で35周年を迎える。単一商品の季節限定販売ではなく、バーガー、朝食、夜限定、パイ、シェイク、ナゲットソースまで横展開したことが特徴だ。
一つのテーマを複数の利用時間帯へ展開
飲食店の商品開発で参考になるのは、同じ「月見」というテーマを朝、昼、夜、デザートに分解している点だ。通常、季節商品を1品だけ投入すると、その商品を注文する顧客にしか効果がない。複数カテゴリーに広げれば、来店客の選択肢を増やしながらテーマ全体の認知を高められる。
定番を残しながら新作を投入する
季節商品の難しさは、既存ファンが求める定番感と、新規性を両立させることにある。人気商品を全面的に変更すると固定客の反発を招く可能性がある一方、毎年同じ商品だけでは話題性が落ちる。定番商品を維持しながら新商品を追加する方法は、この二つを分離して管理できる。
価格帯の階段を作る効果
2026年の月見バーガーは単品460円から、チーズ月見490円、炙り牛すき焼き風月見570円など複数価格帯が設定されている。顧客に一つの価格を押し付けるのではなく、基本商品と上位商品を並べることで、価格感度の異なる客を同じキャンペーン内に取り込める。小規模店でも通常版とプレミアム版を用意する方法は応用しやすい。
商品開発は厨房負担とセットで判断
ただし、メニューを増やせば必ず売上が増えるわけではない。材料点数が増えれば在庫、仕込み、発注、廃棄、教育の負担も増える。季節商品を開発する際は既存食材との共通化、調理器具の共用、ピーク時の提供時間を事前に検証するべきだ。販売数量だけでなく、1食当たり粗利益と追加作業時間を計測したい。
季節イベントを「毎年待たれる商品」にできるか
短期限定メニューの最大の価値は、その年の売上だけではない。毎年同じ時期に話題になる商品に育てれば、広告費をかけなくても季節とブランドが結び付く。個店でも桜、夏祭り、月見、冬鍋など年間カレンダーを決め、毎年改良しながら定番化することは可能だ。商品開発を単発企画からブランド資産へ変える視点が重要になる。
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