7月だけで112件の倒産
東京商工リサーチによると、2026年7月の飲食業倒産は112件となり、同社が比較可能な1997年以降で7月として最多となった。1月から7月までの累計も621件に達し、前年同期を5.6%上回っている。
帝国データバンクの集計でも、2026年上半期の飲食店倒産は473件と過去最多だった。調査対象や定義は両社で異なるため単純比較はできないが、飲食業の経営環境が厳しいという方向性は共通している。
人手不足から「人件費高騰」へ
これまで外食業では「採用できない」という人手不足が中心的な課題だった。しかし現在は、採用するために時給や給与を上げる必要があり、それが固定費を押し上げる段階に入っている。
東京商工リサーチは7月について、物価高関連倒産23件、人手不足関連倒産13件、人件費高騰を要因とする倒産12件と報告している。食材、光熱費、人件費が同時に上昇する一方、販売価格への転嫁には限界がある。
閉店を避けるために必要な管理
- 月次ではなく週次で資金繰りを見る
- 曜日・時間帯別の赤字営業を把握する
- 営業時間短縮と売上減少を比較する
- 人員配置を売上予測と連動させる
- 不採算店の撤退基準を事前に決める
撤退も経営戦略の一部
多店舗企業では、不採算店を維持することで他店舗の利益や本部資金を消耗するケースがある。店舗閉鎖は必ずしも経営失敗ではなく、資本を成長店舗へ再配分するための手段にもなる。
重要なのは、資金が尽きるまで営業するのではなく、賃貸借契約、原状回復、従業員配置、リース契約などを含めて早期に再構築することである。2026年の倒産増加は、飲食店経営において「売れる店を作る力」だけでなく、「撤退や再編を早く判断する力」も重要になったことを示している。
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