9月は今年最大の食品値上げラッシュ

帝国データバンクが2026年8月31日に発表した価格改定動向調査によると、主要食品メーカー195社で2026年9月に値上げされる飲食料品は4,923品目となった。平均値上げ率は11%で、2026年では最大規模の値上げ月となる。

分野別では調味料が1,959品目、加工食品が1,848品目と多い。マヨネーズ、ドレッシング、しょうゆ、つゆ、食酢、冷凍食品、チルド食品など、飲食店が日常的に使用する幅広い商品が対象となっている。2026年の値上げ品目は判明分だけで1万9,083品目に達しており、年間2万品目を超えることが確実視されている。

原因は原材料だけではない

値上げ要因として原材料高の影響は依然大きいが、それだけではない。人件費、物流費、包装資材、エネルギー価格、為替など複数の要因が製品価格に反映されている。そのため一つの食材価格が落ち着いたとしても、加工品価格がすぐ元に戻るとは限らない。

総務省統計局の消費者物価指数でも、物価変動を継続的に確認することができる。店舗側は「最近高くなった」という感覚ではなく、仕入れ伝票をデータ化して品目ごとの価格変化を把握することが必要だ。

原価率はメニュー単位で見る

例えば全店平均の原価率が30%で変わっていなくても、主力商品が25%から35%に上昇し、利益率の高い商品の販売が増えたことで平均が維持されている可能性がある。その状態を放置すると、主力商品の販売増加が逆に利益を圧迫する。

  • 食材別:仕入単価の前月比を確認する
  • 商品別:一皿あたりの最新原価を再計算する
  • 廃棄:ロスを含めた実質原価を見る
  • 仕込み:調理時間まで含めて商品採算を考える

値上げ以外にも改善余地はある

販売価格を上げる前に、盛付量、付け合わせ、仕入れ規格、発注頻度、メニュー数を見直す方法もある。SKUが多すぎる店舗では、食材を共通化するだけでも在庫と廃棄を削減できる。ただし品質低下が顧客に明確に伝わる変更はリピート率を下げる可能性がある。

2026年後半は「安い仕入れ先を探す」だけでは限界がある。どのメニューが利益を生み、どの食材が利益を削っているのかを数字で把握し、価格・量・商品構成を同時に調整することが重要になる。