飲食店照明の選び方|色温度・演色性・配光・調光とPSE確認の実務

結論:照明は「空間」ではなく料理・客席・作業面ごとに設計する
飲食店照明は店舗全体を均一に明るくするだけでは魅力的な空間になりません。料理を見せる光、テーブル面、通路、レジ、厨房など、目的ごとに必要な照明を分けて設計します。
色温度だけで決めない
暖色系の光は落ち着いた雰囲気を演出しやすい一方、料理や内装材の色の見え方は光源の演色性にも左右されます。設計段階では照明器具単体の数値だけでなく、実際の料理、食器、木材、壁材へ光を当てて確認すると確実です。
配光が重要
スポットライトでは光の広がり方によってテーブル面の見え方が変わります。席配置を変更する店舗では狭い範囲だけを照らす設計が使いにくくなることがあります。ダクトレール等を利用して位置や方向を調整できる計画も有効です。
調光はシーンを変えられる
ランチとディナーで雰囲気を変える店舗では調光が有効です。ただしLED器具、電源装置、調光器の組合せには適合条件があります。器具を購入してから調光器を選ぶのではなく、設計時にシステムとして確認します。
輸入照明では法令確認が必要
日本国内で販売・使用する電気製品については電気用品安全法の対象となる製品があります。経済産業省資料では電球形状のLEDランプが対象例として示されています。一方、製品形態によって対象範囲は異なるため、海外から器具やランプを直接輸入する場合は、品目ごとに対象性と輸入事業者の義務を確認する必要があります。
メンテナンスも設計条件
高天井に照明を設置するとランプや器具交換のたびに高所作業が必要になります。厨房付近では油煙による汚れも考慮します。器具価格だけではなく清掃、交換、電源装置へのアクセスまで検討してください。
チェックポイント
- 料理を実際の光源で確認したか
- テーブル位置と配光が一致しているか
- 調光器との適合を確認したか
- 器具交換・清掃が可能か
- 輸入品は電気用品安全法の対象性を確認したか
- 非常照明等と意匠照明を混同していないか
まとめ
照明は内装の最後に選ぶ装飾品ではありません。料理の価値、客席の居心地、スタッフ作業性を左右する設備です。家具配置と同時に照明計画を行い、可能なら開業前に夜間の点灯調整を行うことが重要です。