中国工場から電気製品を輸入する前に確認するPSE|店舗照明・電気機器の注意点

結論:中国で使用できる製品でも、そのまま日本で販売できるとは限らない
中国工場から照明器具、ACアダプター、LED関連製品などを調達する場合、デザインや価格だけで発注してはいけません。日本では電気用品安全法の対象となる電気用品について、製造・輸入・販売に関する義務が定められています。経済産業省によると、対象となる電気用品には特定電気用品と特定電気用品以外の電気用品があり、輸入品については日本側の輸入事業者が法令上の義務を負います。
最初に対象製品か確認する
「照明だから全部同じ」「業務用だから対象外」と自己判断するのは危険です。製品の構造、定格、用途などによって判断が必要です。発注前に経済産業省の対象品目や手続資料を確認し、不明な場合は専門機関へ確認します。
輸入事業者側に義務がある
海外工場が「PSE対応可能」と説明しても、それだけで日本側の手続が完了するわけではありません。経済産業省は、対象電気用品を輸入する事業者について事業届出、技術基準への適合確認、自主検査などの義務を案内しています。特定電気用品では登録検査機関による適合性検査が必要となるものがあります。
工場へ発注する前に集める資料
- 製品仕様書
- 回路・構造に関する資料
- 定格情報
- 使用部品情報
- 既存の試験資料
- 製造工場情報
必要資料を量産後に集めようとすると、工場が部品メーカーの情報を持っていない、試験品と量産品の部品が違う、といった問題が起こります。
試験品と量産品を一致させる
安全確認に使用したサンプルと量産品の内部部品が異なれば、試験結果をそのまま前提にできない可能性があります。電源、コード、スイッチなど重要部品をBOMで管理し、無断変更を禁止することが重要です。
| 段階 | 確認事項 |
|---|---|
| 設計前 | 法令対象の確認 |
| サンプル | 構造・部品・定格確認 |
| 量産前 | 必要な適合確認・検査 |
| 量産 | 部品変更管理・検査記録 |
| 販売前 | 必要表示の確認 |
店舗設計側も早期確認する
海外製の意匠照明を内装設計へ組み込み、施工直前になって日本で使用・販売するための条件が整理されていないことが判明すると、代替品の選定や再製作で工程に影響します。特注照明ほどデザイン決定時点から法令確認を始めるべきです。
実務チェックポイント
- 製品が電気用品安全法の対象か確認したか
- 日本側の輸入主体を決めたか
- 必要な届出・適合確認を整理したか
- 試験品と量産品の部品を固定したか
- 工場から必要技術資料を取得できるか
- 表示内容を量産前に確認したか
- 不明点を自己判断せず確認したか
中国工場調達では「工場が輸出経験を持つ」ことと「日本の法令要件を満たす」ことを分けて考える必要があります。特に電気製品は、商品を購入してからではなく設計・発注前の確認が重要です。