中国OEMとは?店舗家具・什器をオリジナル製作するときの基本手順

中国OEMは「写真を送って作ってもらう」仕事ではない
中国OEMを利用すると、店舗専用の椅子、テーブル、ソファ、カウンター、棚、サイン、金物などを設計意図に合わせて製作できます。一方、既製品購入と違い、発注者側が仕様を決定しなければならない範囲が広くなります。参考写真だけを送り「同じように作ってください」と依頼すると、寸法、材料、内部構造、色、仕上げの解釈が工場任せになります。
OEM製作の基本工程
- 要求仕様を整理する
- 候補工場へ見積依頼する
- 材料と構造を確認する
- 製造図を承認する
- サンプルを製作する
- サンプル修正・承認を行う
- 量産を開始する
- 工程内検査を行う
- 完成品を検品する
- 梱包・出荷する
見積前に決める内容
最低限、外形寸法、数量、主材料、表面仕上げ、色、使用場所、希望納期、納品形態を提示します。椅子なら木材または金属の種類、張地、ウレタン、脚端部、スタッキングの要否なども価格に影響します。テーブルなら天板材、厚み、エッジ形状、脚構造、アジャスターなどを指定します。
製造図の承認を省略しない
意匠図と製造図は役割が異なります。製造図では接合部、板厚、内部フレーム、ビス位置、金物、分割方法などを確認します。店舗現場で壁や床へ固定する什器の場合、施工会社との取り合い寸法も必要です。承認済み図面には日付やRevision番号を付け、旧図面との混在を防ぎます。
サンプルは量産契約の基準品
サンプル確認では見た目だけでなく、実際の使用条件を想定します。椅子なら座り心地やガタつき、テーブルなら安定性、ソファなら座面高さ、カウンターなら施工位置との整合を確認します。承認したサンプルの写真だけでなく、使用材料と寸法を記録しておくことが重要です。
量産開始後の変更は慎重に
店舗設計では施工中に寸法変更が発生します。しかし量産開始後の変更は、材料発注済み、加工済み、治具製作済みなどの理由で追加費用や納期延長につながります。変更指示は電話やチャットだけで行わず、対象品番、変更前、変更後、数量、費用、納期への影響を文書化します。
OEMで起こりやすい失敗
- 参考写真だけで発注した
- サンプルと量産品で材料が変わった
- 図面の最新版が工場へ伝わっていなかった
- 色をスマートフォン画像だけで決定した
- 梱包サイズを確認せず物流費が増えた
- 現場搬入口より製品が大きかった
店舗案件では施工まで逆算する
家具工場にとって完成日は工場出荷日ですが、飲食店側にとって必要なのは現場設置完了日です。製造期間に加えて検品、修正、梱包、中国国内輸送、輸出手続、国際輸送、輸入通関、日本国内配送、搬入、施工の日数を逆算します。特に開業直前の家具未着は営業開始そのものに影響します。
実務チェックポイント
- 見積条件と仕様書を一致させる
- 製造図承認後に量産する
- サンプルを品質基準として保存する
- 変更履歴をRevision管理する
- 量産途中の写真や動画を確認する
- 完成検品後に梱包する
- 搬入口と施工条件を事前確認する
OEM成功のポイントは、工場の技術力だけではなく、発注者が「何を合格品とするか」を量産前に定義することです。仕様が明確であるほど価格比較も品質管理も容易になります。