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中国工場のMOQとは?最低発注数量を交渉するときの考え方

MOQはなぜ設定されるのか

MOQはMinimum Order Quantity、最低発注数量を意味します。中国工場へ問い合わせると「100個から」「500㎡から」などと言われることがあります。しかしMOQは絶対的な数字ではなく、原材料の購入単位、生産ラインの段取り、金型や治具、塗装色の切替、梱包材の製作単位などから設定されていることが一般的です。

飲食店案件では同一品を大量購入するとは限りません。椅子40脚、テーブル15台、ソファ数台といった小ロットになるため、MOQの理由を理解したうえで交渉する必要があります。

まず「何のMOQか」を確認する

MOQには製品単位、色単位、材料単位、注文総額単位などがあります。例えば椅子100脚がMOQと言われても、同一フレームで張地だけ変えられる可能性があります。反対に50脚注文できても、特殊色の塗装だけ一定数量以上必要というケースもあります。

MOQを下げる代表的な方法

既存材料を使う

工場が常備している木材、鋼材、張地、金物、塗料を採用すると、小ロットに対応しやすくなります。完全オリジナル材料を指定すると、その材料メーカー側のMOQが発生することがあります。

共通部品を増やす

椅子のフレームを共通化し、張地や色だけを変更するなど、製造工程を共通化します。店舗ごとのデザイン性を維持しながら数量条件を満たせる場合があります。

小ロット追加費用を受け入れる

MOQ未満だから製造不可能とは限りません。段取り費、材料ロス、管理費などを追加すれば対応可能な工場もあります。重要なのは「MOQを下げること」ではなく、国内調達と比較して総額が合理的かを判断することです。

単価だけで判断すると危険

選択 特徴 注意点
MOQまで購入 単価を下げやすい 余剰在庫が発生
小ロット割増 必要数量だけ購入 単価上昇
既製仕様へ変更 MOQを下げやすい デザイン自由度低下
複数店舗分を一括 数量をまとめられる 保管と資金負担

例えば必要数が40脚なのにMOQ100脚を満たすため60脚余分に買えば、単価が安くても総支出は増えます。さらに国際運賃、関税等、国内保管費も数量に応じて増加します。

予備品という考え方

飲食店では椅子やテーブルが破損した際、数年後に同じ商品を1個だけ追加できるとは限りません。生産終了、材料廃番、色差などがあるため、一定の予備品を同時発注する判断には合理性があります。ただし予備率を一律に決めず、壊れやすさ、交換頻度、保管場所、追加製造可能性を考えます。

MOQ交渉で確認する質問

  • MOQの原因は製品、材料、色、加工のどれか
  • 既存在庫材料なら数量を減らせるか
  • 同一シリーズの合計数量で計算できるか
  • 追加費用を払えば少量生産できるか
  • 次回追加注文時のMOQはいくつか
  • 材料を発注者支給にできるか

実務チェックポイント

MOQを交渉するときは、単に「もっと少なくしてください」と要求するより、工場側のコスト発生要因を聞く方が解決しやすくなります。特に家具では木材、張地、塗装、金物を分解して考えると代替案が見つかります。

結論として、最適なMOQとは最小数量ではなく、必要数量、予備品、単価、物流費、在庫費用を含めた総コストが最小になる数量です。飲食店の一店舗案件では大量購入による単価低下より、不要在庫を持たない方が有利な場合も少なくありません。