飲食店のカーテン・カーペットは防炎表示を確認|消防法上の防炎物品とは

布製品は建築材料とは別の防炎規制がある
店舗内装で「防炎」「不燃」という言葉が混同されることがあります。壁・天井の建築材料に関する内装制限と、消防法上のカーテン・じゅうたん等の防炎物品は別の制度です。飲食店を含む建物では、建物の用途・構造等によって防炎物品の使用が必要になる場合があるため、消防署や消防設備関係者へ確認します。
消防庁が示す防炎対象物品
総務省消防庁の令和7年版消防白書では、高層建築物や地下街、劇場、旅館、病院など、防火上特に留意が必要な防火対象物において、カーテン、どん帳、展示用合板、じゅうたん等について所定の防炎性能を有する防炎物品を使用することが消防法上求められると説明しています。対象となるかは店舗単体ではなく建物全体の条件を含めて判断されます。
| 対象品の例 | 確認内容 |
|---|---|
| カーテン | 防炎性能表示の有無 |
| ロールスクリーン等 | 製品区分と対象可否 |
| じゅうたん | 防炎物品該当製品か |
| 展示用合板 | 使用場所・用途 |
「防炎加工可能」ではなく納入品を確認する
見積段階で防炎対応と書かれていても、実際に納入された製品が対象性能を有しているか確認します。防炎ラベル等の表示を確認し、竣工時の消防確認に備えて資料を保管します。特注ファブリックを使用する場合は、発注前に防炎対応可能か確認します。
2026年にも防炎性能関連の改正通知がある
消防庁は2026年3月18日に「防炎性能に係る耐洗たく性能の基準の一部を改正する件について」を公表しています。法令・基準は更新されるため、開業時点の最新規定を管轄消防署または専門業者へ確認することが重要です。
ソファ張地とは別に考える
ソファや椅子の張地に「防炎生地」を採用することと、消防法上の防炎対象物品に適合することは必ずしも同義ではありません。対象品目、建物用途、製品表示を個別に確認します。設計者が一括して「防炎仕様」と記載するだけではなく、各材料の根拠資料を揃えることが実務上重要です。
実務チェックポイント
- 物件が防炎防火対象物に該当するか確認する
- 対象となるカーテン・じゅうたん等を洗い出す
- 発注前に防炎性能・表示方法を確認する
- 納品時にラベルを確認する
- 認定・性能資料を竣工書類として保管する
- 輸入品は日本の要求への適合を確認する
- 不明点は管轄消防署へ相談する
「燃えにくそうな素材」では法令適合の確認になりません。対象建物、対象物品、表示の三点を確認し、デザイン決定前に防炎条件を織り込むことが重要です。