中国工場との仕様変更管理|量産途中の設計変更で失敗しない方法

変更そのものより「変更の伝達」が問題になる
飲食店の設計施工では、現場寸法、設備位置、デザイン調整などにより家具や什器の仕様変更が発生します。中国工場で問題になりやすいのは変更があること自体ではなく、どの製品のどこをいつ変更したかが曖昧になることです。
チャットだけで変更しない
WeChatやメールなどは迅速な連絡に便利ですが、「幅を20mm小さくしてください」というメッセージだけでは、工場の設計、購買、生産、品質担当まで同じ情報が共有されたか確認できません。最終的には変更図面や変更指示書へ反映します。
変更前に生産状況を確認する
同じ変更でも材料発注前と完成直前では影響が大きく異なります。変更依頼前に、対象製品が未着手、材料加工済み、組立済み、完成済みのどこにあるか確認します。
4つの影響を確認する
- 価格への影響
- 納期への影響
- 既製作品への影響
- 他部品・他製品への影響
例えばテーブル天板サイズを変更すると、天板だけでなく脚位置、梱包箱、積載容積なども変わる可能性があります。
Revision番号を付ける
図面には改訂番号と日付を付け、最新版を明確にします。変更箇所を色や雲マークなどで識別できるようにすると確認しやすくなります。旧図面は「無効」と分かるよう管理します。
変更承認者を決める
店舗案件ではオーナー、設計会社、施工会社、調達担当など複数人が工場と連絡する場合があります。全員が自由に仕様変更すると矛盾した指示が発生します。誰の承認をもって正式変更とするかを決めます。
口頭変更を文書で追認する
緊急時に電話で指示する場合でも、その後「本日の変更内容」として対象品番、変更内容、数量、図面番号を文章で確認します。工場から了承返信を取得します。
変更後の初品を確認する
変更内容が重要な場合、全数製造を続ける前に変更後の最初の1台または一部を確認します。寸法変更が別の部分へ影響していないかを見るためです。
変更履歴を検品へ渡す
検品担当者が旧図面を使えば、正しい製品を不良と判定したり、逆に旧仕様で製造された製品を合格にしたりします。最終検品資料には最新版図面だけでなく、必要に応じて重要な変更履歴を含めます。
実務チェックポイント
- 変更対象の生産状況を確認する
- 対象品番と数量を特定する
- 価格・納期影響を確認する
- 最新版図面へ反映する
- 正式な変更承認者を決める
- 工場の受領確認を取る
- 変更後初品を確認する
- 検品資料も更新する
仕様変更管理で重要なのは「伝えた」ことではなく、「製造現場が正しい最新版を使っている」ことを確認することです。変更が多い店舗案件ほどRevision管理が品質と納期を左右します。