中国工場で不良品が出たときの是正処置|修理だけで終わらせない再発防止

結論:不良処理は「修理」と「原因除去」を分けて考える
中国工場の検品で傷、寸法不良、塗装不良などを発見すると、工場がその場で修理して問題を解決したように見えることがあります。しかし同じ原因が製造工程に残っていれば、別の製品でも再発します。
品質管理では、不良品そのものを直す処置と、不良が発生した原因を取り除く是正処置を分けて考える必要があります。
最初に不良を分類する
不良内容を写真と製品番号で記録し、外観、寸法、機能、材料、梱包などに分類します。同じ種類の不良が何台に発生しているか集計すると、偶発的な問題か工程全体の問題か判断しやすくなります。
対象範囲を確認する
例えば穴位置が間違っている製品を一台発見した場合、その一台だけ測定して終わらせてはいけません。同じ治具、同じ図面、同じ作業者で加工したロット全体を確認します。
原因を具体化する
「作業者のミス」という回答だけでは再発防止になりません。なぜ作業者が間違えたのかまで確認します。旧版図面が現場に残っていた、治具寸法が間違っていた、検査工程がなかった、材料ラベルが不明確だったなど、管理上の原因を特定します。
是正方法を確認する
原因に応じて図面回収、治具修正、作業標準変更、検査追加、材料識別改善などを行います。是正後に同じ不良が発生していないことを再検査します。
| 段階 | 確認 |
|---|---|
| 不良発見 | 写真・数量・製品番号 |
| 範囲確認 | 同一ロットを調査 |
| 原因分析 | 工程・図面・材料を確認 |
| 是正 | 原因を除去 |
| 再検査 | 修正品と後続品を確認 |
出荷可否を明確にする
重大な不良がある場合、修正確認前に梱包・出荷を進めないよう指示します。納期が迫ると「日本で直せばよい」という判断になりやすいですが、日本での修理費や現場負担が中国での修正より大きくなることがあります。
次回発注へ記録を引き継ぐ
一度解決した不良でも、半年後の追加発注時に担当者が変わると再発することがあります。不良履歴と是正内容を製品仕様書や検品基準へ反映します。
実務チェックポイント
- 不良写真と製品番号を記録したか
- 同一ロットの範囲確認をしたか
- 根本原因を確認したか
- 是正方法を文書化したか
- 修正後に再検査したか
- 出荷可否の判断者を決めたか
- 次回発注用の品質資料へ反映したか
工場との品質交渉で重要なのは責任追及だけではありません。同じ不良を二度作らせない仕組みを作ることが、長期的には最も大きなコスト削減になります。