中国工場の工程内検査|完成後では遅い品質問題を途中で止める方法

結論:修正できる工程で検査する
中国工場調達では出荷前検品が重視されますが、完成品になってから発見しても修正が難しい不良があります。木材の材種違い、金属板厚不足、溶接位置違い、下地処理不足などです。これらは塗装や組立が終わると確認しにくくなるため、工程内検査を設定する必要があります。
検査ポイントは製品の製造工程から逆算する
例えば金属脚付き店舗テーブルなら、材料入荷、切断、溶接、研磨、塗装、組立、梱包という工程があります。すべてを検査する必要はありません。後工程へ進むと確認不能または修正費用が急増する地点を「ホールドポイント」にします。
| 工程 | 主な確認内容 |
|---|---|
| 材料入荷 | 材質、板厚、寸法、色 |
| 加工 | 穴位置、曲げ、主要寸法 |
| 溶接 | 位置、外観、変形 |
| 塗装前 | 研磨、表面状態 |
| 組立 | ガタつき、部品、機能 |
| 梱包 | 保護、数量、表示 |
最初の数台を重点確認する
100台の注文で100台完成後に寸法違いが分かれば全数修正になります。そこで量産開始直後の1〜5台程度を「初品」として確認し、承認後に残りを進める方法が有効です。特注家具や什器では特に効果があります。
初品確認では図面寸法だけでなく、承認サンプルとの外観比較、組立性、金物位置なども確認します。
写真報告だけに依存しない
遠隔管理では工場から写真や動画を送ってもらう方法が便利ですが、写真は撮影角度によって問題が見えなくなることがあります。寸法確認ならメジャーやノギスを当てた状態、材料ならラベルや板厚測定、数量なら製造現場全体など、必要な証拠写真を具体的に指定します。
不良率ではなく原因を止める
工程内検査の目的は不良品を選別することではありません。同じ不良が連続発生する前に原因を修正することです。例えば穴位置が5mmずれているなら、その1個を直すだけではなく、治具や加工プログラムを確認します。
実務チェックポイント
- 製造工程表を工場から入手する。
- 後工程で確認できなくなる項目を抽出する。
- 初品承認ポイントを設定する。
- 承認前に大量生産を進めないよう合意する。
- 写真報告の撮影方法まで指定する。
- 不良発見時は原因と再発防止策を確認する。
- 出荷前検品と工程内検査を役割分担する。
品質管理は「最後に良品だけ選ぶ」活動ではありません。問題が大量発生する前に工程を止める仕組みです。店舗オープン日が決まっている案件ほど、完成後の手直し時間が取れないため、工程内検査の価値は高くなります。