家具・建材の海外見積を比較する方法―単価ではなく同一仕様と着地原価で判断する

結論:見積比較では価格より「見積条件」をそろえる
海外の複数工場へ同じ家具を問い合わせても、提示価格に含まれる内容が異なることがあります。一社は梱包込み、別の工場は梱包別、また別の工場は金物や張地を別計算しているというケースです。
そのため最安値だけを見ると、発注後に追加費用が発生し、結果的に高くなることがあります。
RFQを統一する
見積依頼時にはRFQとして、品番、図面、数量、材料、仕上げ、品質条件、梱包条件、希望納期、貿易条件を同じ書式で提示します。
| 項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 単価 | 数量に対応する製品価格 |
| サンプル費 | 試作代、返金条件 |
| 金型・治具 | 初回のみ必要か |
| 梱包 | カートン、木枠等を含むか |
| 輸送条件 | EXW、FOB等どの地点までか |
| 納期 | 前金・承認後何日か |
数量条件を確認する
家具工場では数量によって材料調達効率や生産効率が変わります。同じ椅子でも20脚と300脚では単価が異なる場合があります。MOQだけでなく、数量変更時の価格表を取っておくと設計変更に対応しやすくなります。
比較するのはLanded Cost
実際に日本で使用するまでの費用は、商品価格だけではありません。国際物流では工場から港までの輸送、輸出通関、海上運賃、保険、輸入通関、税金、港湾費用、国内配送などが生じます。
したがって案件では製品原価+物流費+輸入関連費+国内配送費で比較します。コンテナ一本を十分に使えない少量輸入では、製品単価が安くても物流費比率が高くなることがあります。
品質差を価格に換算する
安い工場でも不良率が高ければ、交換品の製造と航空輸送、現場補修が必要になります。量産品質、検品対応、図面理解力、納期管理能力も見積比較の対象です。
実務チェックポイント
- 全工場に同じRFQを送る
- 材料グレードを統一する
- 梱包費の有無を確認する
- 金型費・サンプル費を分ける
- 価格条件の有効期限を確認する
- 輸送条件を明記する
- 日本到着原価を算出する
- 不良時の再製作条件を確認する
海外調達の価格競争力は、単価を下げることだけではありません。同じ品質・同じ条件で比較し、物流と不良リスクまで含めた総コストを把握して初めて合理的な発注先選定ができます。