飲食店のベンチソファを海外製作する方法|分割寸法・搬入・連結まで設計する

結論:ソファの寸法より先に搬入経路を測る
飲食店の壁面ベンチソファは海外製作のメリットが出やすい商品だが、大型家具特有のリスクがある。完成寸法がW3000mmでも、エレベーターや店舗入口を通らなければ納品できない。設計段階で搬入口、廊下、階段、エレベーターの開口と内部寸法を確認し、必要に応じて複数ユニットへ分割する。
分割位置は意匠と施工の両方から決める
単純に1000mmずつ3分割すると、座面の継ぎ目が顧客の座る位置に来ることがある。テーブル配置と席割りを見ながら継ぎ目位置を決める。背面の縦ラインや張地パターンと合わせれば、分割線を意匠として処理できる。
連結方法を工場任せにしない
ユニット同士を現場でボルト固定するのか、金物で引き寄せるのか、床や壁へ固定するのかを製作図に記載する。壁固定する場合は日本側施工会社が下地位置を確認する。海外工場側の金物位置と現場側の下地位置が一致しなければ固定できない。
張地はロットを揃える
同じ品番の布や合成皮革でも製造ロットによって微妙な色差が出ることがある。同一空間で使用する数量と予備分を一括で確保し、量産前に張地ロットを確認する。将来の補修用として予備生地を保管することも検討する。
座面クッションを実物で確認する
図面ではウレタンの硬さや座り心地を判断できない。短時間利用のファスト業態と、長時間滞在するレストランでは求める座り心地が異なる。量産前に一ユニットを試作し、座面高さ、奥行、背角度、クッション硬度を確認する。
梱包単位と施工番号を一致させる
各ユニットへ「SOFA-A1」「SOFA-A2」などの番号を付け、製作図、製品ラベル、梱包箱、Packing Listを同じ番号で統一する。現場到着後に箱を開けて確認しなくても施工位置が分かる状態が理想だ。
実務チェック
- 搬入口とエレベーターを実測する
- 席割りを考えて分割位置を決める
- 連結・壁固定方法を図面化する
- 張地ロットを統一する
- 予備生地を確保する
- 一ユニットで座り心地を試す
- 箱番号と施工場所を一致させる
ベンチソファは工場で完成した瞬間ではなく、店舗の壁面にきれいに連続して納まった時点で完成する商品である。海外製作では製造工程と現場施工工程を一つの設計として扱うことが成功の条件になる。
