\n\n\n\n\n
ホーム店舗物件飲食店物件の契約前デューデリジェンス|申込みから契約までに確認する20項目
店舗物件

飲食店物件の契約前デューデリジェンス|申込みから契約までに確認する20項目

飲食店物件では「申込み」と「契約」を分けて考える

人気エリアでは物件確保を急ぐ必要があります。しかし申込みを急ぐことと、調査を省略して賃貸借契約を締結することは別です。飲食店は住宅や事務所に比べ設備依存度が高く、契約後に営業できない条件が判明した場合の損失が大きくなります。

契約前調査を4分野に分ける

分野 主な確認事項
営業・法令 予定業態、食品営業、消防、建物条件
設備 排気、給排水、電気、ガス、空調
契約 期間、賃料、保証金、解約、原状回復
工事 工事区分、指定業者、工程、搬入

設備は「ある・ない」ではなく能力で確認する

ガスあり、動力あり、排気ありという募集条件では不十分です。必要容量と既存能力を数値・図面で照合します。特に重飲食では排気ダクトの経路と排出先、給気、油脂排水、グリース阻集器が重要です。

行政確認を工事後に回さない

東京都では食品衛生法に基づく営業許可制度と施設基準が運用されています。東京消防庁でも、テナント入居時の使用開始届や、工事を行う場合の工事等計画届を案内しています。所在地、建物、工事内容によって必要事項が変わるため、具体的な計画を所管行政機関へ確認します。

契約書では出口条件を見る

賃料、フリーレントだけでなく、契約期間、定期借家か普通借家か、中途解約、違約金、保証金償却、原状回復を確認します。開業時に魅力的な条件でも、撤退時に大きな負担が残る契約ではリスクが高くなります。

契約前20項目

  1. 予定業態の貸主承諾
  2. 営業時間
  3. 建物・区画の利用条件
  4. 食品営業許可の施設計画
  5. 消防条件
  6. 避難経路
  7. 厨房排気
  8. 給気
  9. 給水
  10. 排水
  11. グリース阻集器
  12. 電気容量
  13. ガス容量
  14. 空調
  15. 室外機置場
  16. 看板
  17. 工事区分
  18. 契約期間・解約
  19. 保証金・償却
  20. 原状回復

最終判断は「総占有コスト」で比較する

月額賃料だけでなく、保証金の非返還部分、内装・設備工事、指定工事、看板、共益費、設備更新、将来の原状回復まで含めて比較します。安い賃料でも数千万円規模の追加工事が必要なら、設備の整った高賃料物件の方が総投資を抑えられる場合があります。

飲食店物件のデューデリジェンスとは、欠点のない物件を探す作業ではありません。欠点を契約前に把握し、費用とリスクを数字に変えて、それでも事業として成立するかを判断する作業です。申込み後の限られた時間でも、設備・法令・契約・工事を横断して確認する体制を作ることが重要です。

参考・出典