中国工場の現地監査で何を見るか|工場訪問のチェックリスト

結論:工場監査では「何を持っているか」より「どう管理しているか」を見る
中国工場を訪問すると、大型機械、きれいなショールーム、過去の商品サンプルなどを案内されます。しかしOEM発注で重要なのは、自社商品がどの工程を通り、誰が品質を管理し、問題が起きたときに追跡できるかです。
工場監査では営業担当の説明だけを聞かず、材料入荷から製品出荷まで実際の流れに沿って確認します。
原材料倉庫から見る
材料が品番別に識別されているか、異なる材質が混在していないか確認します。材料証明が重要な商品であれば、入荷ロットと証明書を紐付けて管理できるかも確認します。
生産設備は稼働状況を見る
設備一覧に記載されていても、実際には長期間使用していないことがあります。自社製品に必要な切断機、曲げ設備、溶接設備、塗装ライン、CNC加工機などが実際に稼働しているか確認します。
主要加工を別会社へ外注している場合は、その工程名と外注先管理方法を質問します。
検査設備と記録を見る
ノギスなど測定器具を持っているだけでは品質管理とは言えません。どの工程で、何を、何個測定し、結果をどこへ記録しているか確認します。過去の検査記録や不良報告書を見せてもらえると管理水準を判断しやすくなります。
| 監査エリア | 見るポイント |
|---|---|
| 原材料倉庫 | 識別・ロット管理 |
| 生産現場 | 設備・作業標準 |
| 検査室 | 測定器・記録 |
| 不良品置場 | 良品との区別 |
| 完成品倉庫 | 梱包・出荷管理 |
不良品置場は重要な情報源
不良品が良品と混在している工場では、誤出荷リスクがあります。不良品を明確に区画し、修理・廃棄・再検査の状態を識別しているか確認します。
作業標準書を見る
熟練工の経験だけで生産していると、担当者が変わった際に品質が変動します。作業条件、検査項目、梱包方法などが文書または現場表示で標準化されているかを確認します。
現地監査チェックリスト
- 登記住所と工場所在地
- 従業員・生産ライン
- 主要設備
- 外注工程
- 材料管理
- 作業標準
- 検査設備
- 検査記録
- 不良品管理
- 完成品倉庫
- 梱包工程
- 輸出対応担当者
訪問前に自社商品を伝える
一般的な工場案内ではなく、自社商品の予定材料、加工、数量を伝え、その製品を作る工程を重点的に見せてもらいます。「この製品はどの機械で曲げるのか」「塗装はどこで行うのか」と具体的に質問します。
工場監査は豪華な設備を見るためではなく、生産能力と品質管理が実際に機能しているかを確認する作業です。初回大口発注や長期OEMでは、価格交渉以上の価値があります。