中国工場の見積書を読む|EXW・FOBだけでなく隠れコストを確認する

結論:製品単価ではなく日本で使用できる状態までの総額で比較する
中国工場Aが1台100ドル、工場Bが110ドルならAの方が安く見えます。しかしAは輸出梱包別、Bは梱包含み、さらに中国国内輸送費が違うということがあります。単価だけ比較すると工場選定を誤るため、見積に含まれる範囲を統一します。
仕様をそろえない見積比較は意味がない
板厚1.0mmと1.5mmでは原材料費が違います。粉体塗装と簡易塗装、一般箱と強化梱包でも価格が変わります。見積依頼前に同じ図面、材料、色、数量、包装条件を各工場へ提示します。
初期費用を分離する
OEMでは製品単価以外に、金型、治具、試作、印刷版、デザイン調整など初回だけ発生する費用があります。これらを製品単価へ含める場合と別請求する場合があるため、項目別にします。
| 費用項目 | 確認内容 |
|---|---|
| 製品単価 | 材料・加工範囲 |
| 金型・治具 | 初回のみか |
| サンプル | 返金条件の有無 |
| 梱包 | 輸出梱包含有無 |
| 中国国内物流 | 港・倉庫まで含むか |
| 輸出関連 | 条件に何が含まれるか |
数量別見積を取る
100台、300台、500台など複数数量で価格を依頼すると、数量効果を確認できます。100台と500台の価格差が小さいなら、無理に大量在庫を持つ必要はありません。逆に材料ロットの関係で300台以上から大きく安くなる場合もあります。
価格有効期限を確認する
金属、樹脂、木材など原材料価格や為替の変動によって工場見積が変更されることがあります。いつまで有効な見積なのか、発注後に価格変更があり得るのかを確認します。
EXW・FOBなどの条件を具体化する
同じFOB表記でも、どの港を指定しているかで中国国内輸送費が変わります。またEXW価格をFOB価格と比較してはいけません。貿易条件の意味をフォワーダーと確認し、比較表では同一地点までの費用へ補正します。
日本着原価を計算する
最終判断では、商品代、金型等の按分、検品、梱包、中国物流、国際運賃、保険、通関関連費用、関税・税、日本国内配送などを含めて1個当たり着地原価を計算します。
見積チェックポイント
- 図面版番号
- 数量
- MOQ
- 材料・表面処理
- 包装条件
- 金型・サンプル費
- 取引条件
- 港名
- 納期
- 支払条件
- 価格有効期限
中国工場の見積比較は「単価表」ではなく「条件表」を作ることが重要です。条件をそろえて日本着原価へ変換すれば、本当に安い工場を判断できるようになります。