飲食店一店舗分を海外調達するときの品目分け|海外で作る物・日本で買う物

結論:海外調達率を高くすることを目的にしない
飲食店一店舗を作る際、家具から照明、タイル、水回りまで海外で購入できる。しかし「買える」と「海外から買うべき」は別問題である。価格差が大きく、意匠価値が高く、納期を管理しやすい商品を海外へ振り分け、法規・保守・現場変更への対応が重要な商品は国内調達を含めて比較する。
海外調達と相性を検討しやすい商品
オーダーテーブル、椅子、ベンチソファ、装飾家具、金属装飾、タイル、石材などは、数量と仕様によって海外製作のメリットが出やすい。特に特殊寸法や独自デザインは、既製品価格ではなくオーダー製作能力を比較する。
慎重に判断する商品
電気製品、水回り設備、防火性能が要求される建材などは、日本国内の法規や規格、接続条件を先に確認する。海外で一般販売されているという事実だけで日本で使用可能とは判断しない。故障時に営業へ影響する設備は、交換部品を日本ですぐ入手できるかも重要である。
固定造作家具は材料確認が必要
木質の造り付け家具については、使用する建築材料によってホルムアルデヒド規制との関係を確認する。国土交通省は告示対象建築材料を使用した造り付け家具等も規制対象になることを示しているため、設計者と材料資料を確認する。
判断を5項目で点数化する
| 判断項目 | 見る内容 |
|---|---|
| 価格差 | 着地原価でメリットがあるか |
| 意匠 | 海外製作で独自性が出るか |
| 法規 | 日本での適合確認が容易か |
| 納期 | 再製作を含む余裕があるか |
| 保守 | 交換部品を確保できるか |
一店舗目は品目を絞る方法もある
チェーン展開を予定する場合、一号店からすべてを海外化する必要はない。まず家具や装飾材に限定し、品質、物流、施工方法を検証する。二号店以降で品目を増やせば、調達標準を作りながらリスクを抑えられる。
チェックポイント
- 海外調達率ではなく総コストを見る
- 国内保守が必要な設備を分類する
- 法規確認を商品発注前に行う
- 特殊品は予備部品を確保する
- 一号店の結果を標準仕様化する
海外調達は国内調達の代替ではなく、店舗デザインとコストを最適化するための選択肢である。日本製と海外製を適材適所で組み合わせることが、最終的には最も安定した店舗づくりにつながる。
