飲食店物件のガス容量不足を防ぐ―メーター号数だけでは分からない設備調査

結論:厨房機器を決めてからガス供給能力を確認する
重飲食物件で重要なのがガス容量です。既存のガスメーターが設置されていても、新店舗で使用するレンジ、フライヤー、茹で麺機、焼台、給湯器などを同時使用できるとは限りません。
特に軽飲食から中華料理、ラーメン、焼肉などへ業態変更する場合は必要量が大きく変わります。
機器ごとのガス消費量を整理する
最初に導入予定機器の仕様書を集めます。厨房機器にはガス消費量が記載されているため、設備業者が店舗全体の必要量を算定できます。
給湯器も忘れてはいけません。厨房機器だけで計算し、給湯負荷を入れ忘れると容量不足になる可能性があります。
メーター交換だけで増量できるとは限らない
既存メーターの容量が小さい場合、大きなメーターへ交換できる可能性があります。しかし建物への引込管や館内配管の能力が不足していれば、単純な交換では対応できません。
増設工事が共用部へ及ぶ場合は貸主承諾が必要です。工事方法によっては希望する増量が認められない場合もあります。
ガスと排気は同時に検討する
高火力機器を増やせば燃焼による熱負荷と排気量も増加します。したがってガス容量だけを増やしても、排気・給気設備が不足すれば厨房環境は成立しません。
厨房計画ではガス、排気、給気、空調、防火を一体で検討する必要があります。
契約前のチェックポイント
- 導入予定厨房機器を一覧化する
- 各機器のガス消費量を確認する
- 給湯器の使用量を含める
- 既存ガスメーターを確認する
- ガス会社または設備業者へ供給可能量を確認する
- 増量時の配管工事範囲を確認する
- 貸主が共用部工事を承諾するか確認する
- 排気・給気能力も同時に検討する
容量確認を契約条件に組み込む
高火力業態ではガス供給能力が事業計画の前提条件になります。確認前に賃貸借契約を締結するのではなく、設備調査期間を設けることが重要です。
「前も飲食店だった」という情報では判断せず、自店の厨房機器を基準に必要容量を再計算することが安全な物件選定につながります。