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飲食店の造作譲渡価格をどう評価するか―「内装にいくら掛けたか」では決めない

結論:過去の投資額ではなく買主にとっての再利用価値で判断する

居抜き店舗では「内装に数千万円かけたから造作代も高い」という説明を受けることがあります。しかし過去の工事費と現在の価値は同じではありません。

新しいテナントにとって重要なのは、既存設備を何円分再利用でき、逆に何円の撤去・修理費が必要になるかです。

造作を項目別に分解する

厨房機器、排気設備、空調、給排水、電気、ガス、客席内装、家具、看板などに分けて評価します。

例えば厨房フードとダクトが新業態でも利用できれば大きな価値があります。一方、デザイン性の高い客席内装でも新ブランドと合わなければ撤去費が発生する負債になります。

設備は中古価格だけで評価しない

厨房機器は中古市場価格だけでなく、搬出せずその場所で利用できることに価値があります。しかし古く故障リスクが高ければ交換費を見込む必要があります。

設備業者による試運転と型式確認を行い、継続利用可能性を判断します。

インフラ設備の価値を見る

居抜きで特に価値が出やすいのは、業態に適合した排気ダクト、給排水、ガス、電気などの基礎設備です。これらを新規施工すると工事範囲が大きくなるためです。

ただし貸主から退去時の原状回復を求められる設備であれば、将来の撤去費も考慮します。

評価式を作る

再利用できる設備の代替工事価値-修理費-不要設備撤去費-将来の原状回復負担という考え方で整理すると、造作価格を冷静に判断できます。

確認項目

  • 造作譲渡対象一覧を作成する
  • 所有権を確認する
  • 厨房機器を試運転する
  • 排気・給排水設備が新業態で利用できるか確認する
  • 不要設備の撤去見積を取る
  • 内装変更費を試算する
  • 退去時の原状回復範囲を確認する
  • 造作譲渡契約と賃貸借契約の成立条件を整理する

造作譲渡では売主の投資額ではなく、新しい店舗の開業費をどれだけ削減できるかを基準に判断することが合理的です。

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