海外調達した建材を飲食店の壁や天井に自由に使えますか?

Q. 中国など海外から輸入した内装材は、飲食店で自由に使えますか?
A. 使用場所や建物条件によっては、建築基準法の内装制限等を確認する必要があり、デザインだけで採用を決めるべきではありません。
国土交通省の資料でも、壁・天井の室内に面する仕上げについて建築基準法第35条の2等に基づく内装制限への留意が示されています。どの材料性能が必要になるかは建物用途、規模、構造、設置場所等によって変わります。
海外工場の「防火」という説明だけでは判断しない
海外メーカーが「fireproof」「fire resistant」と説明していても、それだけで日本の法令上必要な材料として使用できるとは限りません。日本で必要となる認定や性能資料があるか、設計者・施工会社へ確認してください。
発注後に判明すると損失が大きい
壁材を数百平方メートル輸入した後で使用できないことが判明すれば、商品代、輸送費、関税等だけでなく、代替材料の緊急購入によって工期にも影響します。法規確認はサンプル選定と同じ段階で行うべきです。
壁・天井と床を同じように考えない
国土交通省資料では、建築基準法第35条の2の内装制限について床は対象ではない旨も説明されています。ただし、だからといって床材に安全上の検討が不要という意味ではありません。店舗では滑り、耐久性、清掃性、防水等、別の性能確認が必要です。
材料資料を日本側へ渡す
海外材料を採用するときは、商品名、メーカー、材質、厚み、施工方法、試験資料等を設計者へ提出します。「中国でホテルに使われている」という実績説明では、日本の対象物件で使用可能か判断できません。
施工方法も含めて確認する
材料単体だけでなく、下地、接着剤、施工構成等が性能に影響する場合があります。輸入材料だけ購入して日本の施工会社へ渡すのではなく、施工詳細まで事前に共有します。
実務チェックポイント
- 使用場所を図面上で特定する
- 建物の用途・構造等を確認する
- 内装制限の対象か設計者へ確認する
- 必要な防火性能を先に決める
- 海外メーカーから性能資料を取得する
- 日本で必要な認定等を確認する
- 施工方法と下地を施工会社へ確認する
- 法規確認後に量産発注する
海外建材調達では「買える材料」と「日本の現場で使える材料」を区別することが重要です。特に壁・天井仕上げは、商品発注前に建築士や施工会社へ確認し、必要に応じて所管行政等への確認を行ってください。
