中国工場の量産前確認|ゴールデンサンプルと承認図面を固定する方法

結論:量産開始前に「どの仕様が正しいか」を一つに固定する
中国OEMではサンプル修正を繰り返す間に、複数の図面、写真、チャット指示が混在することがあります。工場の生産担当者が古い図面を見て量産すれば、サンプルでは修正済みだった問題が量産で復活することがあります。
量産開始前には、最終承認サンプル、最新版図面、品質基準書、梱包仕様を一つのセットとして固定します。
ゴールデンサンプルとは何か
量産品質の基準として承認した最終サンプルを、実務上ゴールデンサンプルなどと呼ぶことがあります。名称自体より重要なのは、双方が「この現物を基準にする」と合意することです。
数値化しにくい色、艶、溶接研磨、木目、触感などは、現物基準が特に有効です。
図面には版番号を付ける
ファイル名を「final」「final2」「latest」などにすると、どれが最終版か分からなくなります。「DWG-001 Rev.C 2026-09-11」のように版番号と日付を管理します。変更履歴も残しておけば、後から不具合原因を追跡できます。
変更管理ルールを作る
量産開始後に工場から「この材料が入手できないので似た材料へ変更したい」と連絡が来ることがあります。小さな変更に見えても強度、色、耐久性へ影響する可能性があります。
承認済み材料、部品、加工方法を変更する場合は、必ず発注者の書面承認を得るというルールを設定します。
| 量産基準 | 管理方法 |
|---|---|
| 図面 | 版番号で固定 |
| サンプル | 双方で保管 |
| 材料 | 仕様・メーカー等を記録 |
| 色 | 色見本・サンプルで固定 |
| 梱包 | 写真・図面で固定 |
量産第一号を確認する
数量が多い案件では、量産開始直後の数台・数十個を先行確認する方法が有効です。全数量を作り終えてから問題を発見すると修正範囲が大きくなります。特に新規金型、新しい塗装、新材料を使う案件では初期流動確認が重要です。
量産開始前チェック
- 最終サンプル承認済みか
- 最新版図面を双方確認したか
- 材料仕様を固定したか
- 色・表面処理を固定したか
- 梱包仕様を固定したか
- 無断変更禁止を確認したか
- 量産初期検品日を決めたか
口頭変更を禁止する
WeChatや電話で急いで変更を伝え、そのまま量産へ反映させると履歴が残りません。変更内容は必ず図面・仕様書へ反映し、双方が承認した版を更新します。
量産前確認の目的は、良いサンプルを作ることではなく、そのサンプルを数百・数千個へ再現できる情報を固定することです。承認サンプルと文書管理を組み合わせることで量産時の仕様ブレを減らせます。