飲食店の家具・建材調達はいつ始めるべきですか?

Q. 新しい飲食店の家具や建材は、いつから探し始めればよいですか?
A. 海外調達や特注品を使用する場合は、内装工事が始まってからではなく基本設計段階から調達を開始するのが理想です。家具や建材は最後に置くだけの商品ではなく、寸法、下地、電気、照明、床、壁など建築工事と連動するためです。
設計と調達を並行する
例えば壁面什器を中国で製作する場合、什器寸法が決まらなければ日本側の壁補強位置を決められません。ペンダント照明なら電源位置、カウンターなら給排水やコンセント位置が関係することがあります。
そのため「内装が完成してから家具を選ぶ」のではなく、基本設計、家具選定、製作図、施工図を並行して進めます。
長納期品を先に決める
全商品を同時に決定する必要はありません。まず特注家具、海外製品、大型照明、特殊石材など代替が難しく納期が長いものを先行します。国内ですぐ購入できる小物や装飾品は後工程でも対応できます。
サンプル承認の時間を確保する
海外調達では、色、素材、張地、金属仕上げ等のサンプル確認が必要です。最初のサンプルが不合格なら再製作になります。工程表には「サンプル1回で決定」という前提ではなく、修正余地を設けます。
現場寸法確定との矛盾を管理する
早く発注し過ぎると現場寸法が確定していない問題が生じます。逆に現場完成を待ってから発注すると納期が足りません。そこで、早期製作できる独立家具と、現場実測後に製作すべき造作家具を分けます。
工程表に必要なマイルストーン
- 商品選定
- 概算見積
- サンプル承認
- 製作図承認
- 現場実測
- 量産開始
- 完成検品
- 出荷
- 日本到着
- 現場搬入
- 施工・調整
実務チェックポイント
- 開業日を基準に逆算する
- 長納期品一覧を作る
- 現場寸法が不要な商品を先行発注する
- 造作家具は実測時期を決める
- サンプル承認期限を設定する
- 設計変更の最終期限を決める
- 施工会社と搬入日を共有する
- 輸送遅延の予備日を確保する
店舗調達は購買業務ではなく、設計・製造・物流・施工をつなぐプロジェクト管理です。開業日が決まった時点で調達工程表を作り、設計工程と同時に動かすことで、価格と品質を比較する時間を確保できます。
