飲食店開業で家具・建材を中国調達する場合、誰が全体管理をすべきですか?

Q. 中国から家具や建材を輸入する場合、工場と施工会社へ直接連絡すれば十分ですか?
A. 商品数が多い店舗案件では、設計・製造・検品・物流・通関・施工を横断して管理する担当者を明確にすることをおすすめします。各会社が自分の担当業務を正しく行っていても、担当範囲の境界で問題が発生するためです。
店舗調達には複数の関係者がいる
| 関係者 | 主な役割 |
|---|---|
| 店舗オーナー | 予算、開業日、最終判断 |
| 設計者 | デザイン、仕様、図面 |
| 中国工場 | 製作、梱包 |
| 検品担当 | 仕様・品質確認 |
| 物流会社 | 集荷、国際輸送 |
| 通関業者 | 輸入申告等 |
| 施工会社 | 現場工事、設置 |
例えば設計者が壁面什器を設計し、中国工場がその図面どおり製造しても、日本側施工会社が必要な壁補強を知らなければ設置できません。これは製造ミスではなく情報連携のミスです。
一つのマスター工程表を作る
工場の生産表、施工会社の工程表、船会社のスケジュールを別々に管理すると全体像が見えません。開業日を最終期限として、設計承認、製造、検品、船積み、日本到着、搬入、施工を一枚の工程表にまとめます。
商品管理表を作る
商品ごとに商品番号、名称、工場、数量、単価、図面番号、サンプル承認日、生産状況、検品結果、梱包番号、船積み情報、設置場所を管理します。100種類の商品をチャット履歴だけで管理することは困難です。
変更管理を一元化する
店舗工事では設計変更が頻繁に発生します。「テーブルを20mm小さくする」と施工会社へ伝えたのに工場へ伝わっていなければ旧寸法で製造されます。変更内容を誰が承認し、誰が工場へ指示するかを決めてください。
責任分界を明確にする
海外調達品について、誰が製品仕様を承認するのか、誰が輸入者になるのか、誰が検品するのか、国内配送を誰が手配するのか、施工不具合時に誰が工場へ連絡するのかを事前に決めます。
実務チェックポイント
- 調達責任者を一人決める
- 商品マスターを作成する
- 図面番号と改訂履歴を管理する
- 一つの工程表で全体管理する
- 週次で工場進捗を確認する
- 検品結果を施工会社とも共有する
- 搬入日と設置場所を事前確定する
- 問題発生時の連絡経路を決める
中国調達で最も重要なのは、中国語が話せることだけではなく、設計から店舗完成まで情報を切らさず管理することです。海外工場と日本の施工現場を一つのプロジェクトとして扱うことで、価格メリットを実際の店舗完成につなげることができます。
