中国から店舗家具を輸入すると本当に安くなりますか?

Q. 中国から店舗家具を輸入すると日本で買うより安くなりますか?
A. 数量、仕様、容積、納期によっては大きなメリットがありますが、工場提示価格だけで判断してはいけません。飲食店向け家具の輸入では、商品代金以外に中国国内物流、輸出関連費用、海上・航空運賃、日本側港湾費用、通関費用、関税・輸入消費税、国内配送、検品などが発生します。
比較するのは工場価格ではなく着地原価
中国工場から椅子を1脚50ドルで提示されたとしても、それが日本の店舗まで50ドルで届くわけではありません。実務では、最終納品地点までの費用を積み上げた「着地原価」で国内調達と比較します。
| 費用 | 確認内容 |
|---|---|
| 商品代 | 家具本体、特注加工、予備品 |
| 中国国内物流 | 工場から倉庫・港まで |
| 輸出費用 | 書類、港湾関連費用等 |
| 国際運賃 | 海上・航空・混載等 |
| 日本側費用 | 港湾、通関、配送等 |
| 税金 | 品目に応じた関税、輸入消費税等 |
| 品質管理 | サンプル、検品、再製作等 |
輸入効果が出やすい案件
同じ仕様の椅子やテーブルを数十台以上製作する案件、造作家具をまとめて発注する案件、ホテルや大型飲食店など数量がまとまる案件では、設計・物流コストを数量で分散しやすくなります。逆に椅子2脚、テーブル1台といった小口発注では、輸送や通関関連費用の比率が高くなり、国内購入の方が合理的な場合があります。
容積が価格を左右する
家具輸入では重量だけでなく容積が重要です。完成状態のソファや椅子は空間を多く使用します。ノックダウン構造にできれば輸送効率が改善する場合がありますが、日本側で組立作業が必要になるため、施工費まで含めて判断します。
安さだけを追わない
店舗家具は毎日使用されます。椅子の脚部溶接、テーブル天板の反り、塗装、張地、金物などに問題があれば営業開始後の交換が困難です。特にオープン日が決まっている店舗では、不良品を中国へ返送して作り直す時間がありません。
実務チェックポイント
- 国内価格と同一仕様で比較する
- 商品代ではなく着地原価を計算する
- 梱包後のCBMを確認する
- 量産前にサンプルを確認する
- 予備品を一定数確保する
- 納期に再製作可能な余裕を持たせる
- 輸入者と通関担当者を明確にする
中国調達の目的は単純な最安値ではなく、価格、デザイン、数量、品質を含めた調達効率を高めることです。工場価格が安いかではなく、日本の店舗に問題なく設置された時点でいくらになったかを比較してください。
