中国製家具の梱包で破損を防ぐ|日本到着まで考える輸出梱包の設計

品質管理は工場の出荷口で終わらない
中国工場で完成したテーブル、椅子、カウンターが検品に合格しても、日本の店舗へ届いた時点で破損していれば意味がない。家具や店舗什器は大型で形状が不規則なため、輸送中の振動、積み重ね、荷役による傷や破損を考えた梱包が必要である。
特に石材、ガラス、鏡、塗装家具、金属鏡面仕上げは輸送リスクが高い。
商品ごとに梱包方法を変える
| 商品 | 主なリスク |
|---|---|
| 木製家具 | 角潰れ、擦り傷、湿気 |
| 塗装家具 | 表面傷、梱包材の跡 |
| 石材 | 割れ、欠け |
| ガラス・鏡 | 割れ、エッジ欠け |
| 金属製品 | 擦り傷、変形 |
| 照明 | 部品破損、変形 |
角の保護を優先する
家具輸送では平面より角部が損傷しやすい。段ボールだけではなく、コーナーガード、発泡材などを使い、衝撃が直接製品へ伝わらない構造にする。
塗装面へ発泡材やフィルムを直接長期間密着させると、条件によって跡が残る可能性もあるため、実際の仕上げに適した梱包材料を工場と確認する。
石材とガラスは家具と同じ感覚で扱わない
大理石天板やガラス板は、面全体を柔らかく包むだけでは十分ではない。輸送中に曲げ荷重がかからないよう固定し、必要に応じて木箱・木枠等を使用する。
天板を家具本体から外して輸送する場合は、現場で取り付けられる構造とし、金物や取付説明を同梱する。
木材こん包材はISPM15を確認
日本の植物防疫所は、加工・処理されていない木材を用いたパレット、ダンネージ、木枠、木箱などの木材こん包材について、ISPM15に適合した消毒と表示が行われたものを輸入植物検疫上の対象として取り扱っている。中国側で木箱や木製パレットを使用する場合は、適切な処理・表示を確認したい。
合板など加工木材のみを使用した梱包とは扱いが異なるため、梱包仕様を物流会社とも確認する。
梱包番号が現場施工を左右する
大型店舗では数十〜数百箱が届く。外箱に「Table」とだけ書いてあっても、施工現場では何がどこにあるか分からない。
例えば「1F-BAR-C01-BOX1/3」のように、階、エリア、家具番号、箱番号を付ける。Packing Listにも同じ番号を記載する。
部品箱を迷子にしない
家具本体は届いたのにボルトや金物が見つからず施工できないケースがある。付属品を本体梱包へ固定するか、部品箱番号を明確にする。予備金物も別途用意しておくと現場対応が容易になる。
梱包後寸法を確認する
物流では製品寸法ではなく梱包後の容積が重要になる。完成家具をそのまま輸送するとコンテナ積載効率が悪くなるため、商品によってはノックダウン化を検討する。
ただしノックダウン化すれば日本で組立工数が発生する。中国で組み立てるか、日本で組み立てるかは、コンテナ費用と施工費を合わせて判断する。
積込写真を保存する
- 梱包完了状態
- コンテナ番号
- 積込途中
- 積込完了
- 貨物固定状態
- 封印番号
これらを保存しておけば破損時の原因確認にも役立つ。
中国家具の輸出梱包は「工場のお任せ」にしない方がよい。梱包費を削って日本で高額な修理を行うのは合理的ではない。製品設計、梱包設計、コンテナ積載、日本現場での開梱までを一つの工程として考えることが、飲食店家具輸入の総コストを下げる。
